三菱UFJ 2025年3月期 本決算:純利益1.86兆円で過去最高更新、2026年3月期の純利益目標は2兆円へ

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三菱UFJフィナンシャル・グループは5月15日、

国内最大のメガバンク、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は5月15日、2024年度(2024年4月〜2025年3月)通期決算を発表しました。

債券ポートフォリオの組み替えで業務純益は減少したものの、持分法損益や株式売却益が伸び、親会社株主純利益はMUFG発足以来の最高水準となりました。さらに2025年度の純利益目標に2兆円を掲げ、年間配当70円への増配と上限2,500億円の自己株買いを同時に発表しています。

決算ハイライト(通期、カッコ内は前年比)

  • 経常収益(売上収益相当):13兆6,300億円(+14.6%)
  • 経常利益:2兆6,694億円(+25.4%)
  • 業務純益:1兆5,911億円(▲13.7%)
  • 親会社株主純利益:1兆8,629億円(+25.0%)〈過去最高〉
  • ROE(MUFG 定義):9.9%(+1.3pt)
  • 年間配当:64円(実績)→来期予想70円(+6円)

セグメント別 純利益(通期、カッコ内は前年比の増減額)

  • リテール&デジタル事業本部:442億円(▲230億円)
  • 法人・ウェルスマネジメント事業本部:2,163億円(+737億円)
  • コーポレートバンキング事業本部:4,833億円(+699億円)
  • グローバル・コマーシャル・バンキング事業本部:663億円(▲273億円)
  • 受託財産事業本部:672億円(▲115億円)
  • グローバル CIB 事業本部:3,402億円(+2,994億円)
  • 市場事業本部:▲4,570億円(▲4,673億円)

2026年3月期見通し(カッコ内は前年比)

  • 業務純益:2兆2,000億円(+38.2%)
  • 親会社株主純利益:2兆円(+7.3%)──初の2兆円台目標
  • 経常利益:2兆8,500億円(+6.7%)
  • 与信関係費用:▲3,500─景気減速リスクを織り込み
  • 株主還元:年間配当70円(+6円)+上期に自己株買い上限2,500億円を実施予定

投資家の視点と今後の注目点

  1. ROE 二桁定着なるか
    10%台を持続できればメガバンクの中で頭一つ抜ける存在に。長期的なPBR(0.9倍)改善余地に注目。
  2. 金利環境と資金利益
    国内利上げペース鈍化・米ドル金利低下が想定より進むと資金利益は伸び悩む可能性。
  3. 債券ポートフォリオ戦略
    今期の組み替え損が反転して利益貢献できるかがマーケットの焦点。
  4. 海外子会社 KS(Krungsri)・BDI(Bank Danamon)の成長
    アジア×デジタル戦略の収益寄与度が鍵。

まとめ

  • 最高益・増配・自己株買いの「トリプルポジティブ」決算ではありましたが、来期は業務純益の回復と海外成長戦略が来期2兆円利益の達成可否を左右するでしょう。また、長期視点ではROE向上と資本効率改善が株価re‐ratingのカタリストになりそうです。

Source:決算短信決算ハイライト資料自己株式取得の決定に関するお知らせ

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